本論文では,脳血流を計測する近赤外分光法(Near InfraRed Spectroscopy; NIRS)を用いて,開発者がプログラム理解時に困難を感じている状態にあるかどうかを定量的に観測することを試みた.10名の被験者に対して,難易度の異なる二種類のプログラムの理解時の脳血流を計測する実験を行い,10名中8名において難度の高いプログラムの理解時に脳活動がより活発化するという結果が得られた.また,被験者ごとに脳活動をZ-scoreで正規化し,難度ごとに集計した上でt検定を実施した結果,脳活動の平均値に有意な差( p < 0.001)が見られた.