豆腐の原料である大豆7種をそれぞれ15℃で保存し分析を行った結果,10カ月目においてウレアーゼ活性度は7種の豆を平均して最初の約83.7%に,抗原量は約15.5%に,発芽率は約90.0%に減少していた.単糖およびオリゴ糖の構成には法則性を持った経時的な変化は見られなかった.豆腐試作試験の結果,豆乳の糖度を12度に調整して豆腐を作った場合の離水量は大豆の保存により増加する傾向を示した.このことから15℃の恒温倉庫に保存された大豆であってもウレアーゼ活性度,抗原量,発芽率を測定することにより,できる豆腐の品質を推定できる可能性があると考えられた.